先生への手紙

先生へ

何だか、ものすごく疲れています。毎日がとてもしんどいです。

朝は普段どおり、子供を学校に送り出す事ができますが、
そのあと、寒いせいもあって布団に戻ってしまったら、もう出られません。
気力もないし、動く力もない感じです。
それでも薬の飲み忘れだけはしないように、とにかく子供と同じ時間、もしくは学校に送り出してすぐにとにかく何かを口に運び、薬を飲むようにしていましたが、忘れそうになったり、昼ごろになってから急に「薬、飲んだかな?」と不安になって数え直したりしてしまいます。(先日、せっかく出していただいた処方箋をお断りしたのも、そんなせいもあります)

土曜日には夕方から、祖父母と一緒に家族でスーパー銭湯にでかけ、気を使っているつもりはなかったのですが、動作がまだまだのろく、他の人の倍ぐらいかかるみたいなので、「みんなを待たせては申し訳ない」とあせっていたようにも思われ、帰ってからとても疲れました。(このとき、左のひじの内側に大きな赤あざができていたのを義母に指摘を受けるまで気が付かなかったのですが、よっぽど変なぶつけ方をしたらしく、左肩の筋肉まで傷めてしまい、ぱんぱんに腫れあがってしまっていました)

日曜日は、いつものように親子3人でネットカフェで過ごしたりしていましたが、とても体を起こしていることが辛く、ずっとソファに横になって本を眺めていました。私の状態が芳しくないと感じたのか、主人が昼夜兼食を勧めてくれたので、食事のしたくはせずに過ごしました。

翌月曜日がとてもしんどくて、子供を送り出したあと、とても起きていられるような状態ではありませんでした。プールに行こうか、とか整形外科に行こうか、とか考えていた事を全部キャンセルしてひたすら寝ていました。
「仕事を辞めて家にいるなんて、楽になっていいわねぇ」といわれた事が頭から離れず、楽になりたくて辞めるわけじゃないのに、とか「わたしも早くそうなりたいわぁ」といわれた事に対しても、実際にはそんな事思っているはずがないのに、ととてもマイナスな気分になって「本当はやめたくなかったのに」「やっと決心したのに」と自分で決めたことを後悔してしまいそうな自分が嫌で嫌で、しばらくあまり泣かずに過ごせていたのに、また泣いてしまうようになりました。


でも、涙の種類が違うな、と感じています。
今までは「仕事を続けたいのにできない自分」に対する辛い涙でしたが
今は、「仕事を辞めると決めて、この先どうしていいか分からない状態」で、迷路の中をさまよって助けを求めているような感じの涙のように思います。

先生がおっしゃった、「仕事以外にも、自分に自信を持てるようになってもらいたいんですよ」という言葉が、今はとても重たく感じられます。本当に自分にそんな事を思えるときがやってくるのか、と不安で一杯です。

不安な理由は色々あると思いますが、まずは月曜日にメールが来て「ロッカーの荷物の整理をされてしまったこと」です。職員の人数の関係で、退職が決まっている私のロッカーを明け渡す必要があったからですが、同僚の看護師からのメールで「院長の指示で、自分(看護師)が責任を持って荷物をまとめたよ」と知らされたので、翌日引取りに行きました。
6年間働いた荷物は結構たくさんあって、白衣やシューズまで持って帰ってきたので(新規に入った人には新しい白衣が与えられるので、古いものは捨てられてしまう運命にあります)タクシーで帰りました。家に持ち帰った荷物はまだそのままの状態です。
そのほかに、院長が別室にかたづけてしまった書類の山の中には、私が残した業績や、自験例などの書類も残っているので、それはまた改めて取りに行かなくてはなりません。
いざ、自分の私物を引き取りに行って見ると、「やっぱり退職するのか」という気持ちが大きくなったことは確かです。「籍はまだあるけれど、もうわたしはここには必要のない人間だ」という気持ちになり、心のどこかで「役立たず」というレッテルを貼ってしまいそうになってしまいます。

それから、私の後任に来るはずだった技師が、正式採用を待たずに辞めてしまったそうです。理由は判りません。私にも何も連絡がないので、そのまま知らない振りをしておこうと思っています。すでに次の技師がきているのですが、この人は何故かケアマネージャーを目指しているらしく(検査技師は、そのままの職業ではケアマネになることができない)午前中を今の職場で働いて、午後は勉強に当てるつもり、糖尿病にもあまり興味がない、という条件的にはあまりそぐわない人のため、しばらくの間はずっと求人を出し続けるらしいです。

息子は、この頃私と風呂に入るのが楽しみらしく、ピアノの練習には行きますが、さっさと切り上げて帰ってきてくれるようになりました。天気が悪く、体が冷えている事が多いので、二人で湯船の中で遊びながらゆっくりと温まるようにしています。ほんの10分か15分ぐらいの事ですが、一緒に風呂に入る事ができた日は、結構ぐっすり眠っているようです。
また3月15日(水)は小学校の創立記念日で休みだった事もあり、日赤小児科のアレルギー外来を受診しました。以前かかっていた、市民病院から紹介状を送ってもらっていたはずだったのですが、開けてみるとただの「診断書」だったため、一から事情を説明して、「紹介状」として扱っていただける事になりました。
これまでは「食物アレルギー」に重点を置いて検査をしてきた(しかも1年に1回だけ)ため、まずは喘息の検査からしましょう、ということで呼吸機能検査をしてもらうと「やっぱり喘息ですね」という結果が出ました。現在は風邪をひいたときなどに、気管支拡張剤のシールを貼る程度で済ませていましたが、「今後、内服などの治療をする必要が出てくると思うが、今はその根拠がない」ということで、喘息日記とピークフローメーターを渡され、毎日測定して記録する事になりました。
それから食物アレルギーの検査のための採血と、リンパ節が15mmぐらい(両側)腫れているのが気になるから、とサイトメガロウイルスEBウイルスの検査もしてもらうことになりました。

今回のアレルギー検査の結果によっては、今まで食べられなかったものを、ほんの少しずつ、病院の中で濃度を決めて食べて見て様子を見ながら、どれぐらい大丈夫か、あるいは未だ全然ダメか、という「チャレンジテスト」を「固ゆで卵の黄身」から始めていただく事ができるようになるかもしれません。
今までは「家で食べる練習とかしてる?」とたずねられる程度で、ショックを起こしたりしたときの対処も何も聞いていなかったので、恐ろしくて食べる練習なんてしたことがなく、そういう意味でも、今回の転院はよかったと思えました。
息子にしてみたら、「ママが自分のために、仕事に行かずに病院に一緒に行ってくれる」という事が嬉しいようで、はしゃぎすぎて脱線する事が多く、仕方がないとは思っていてもついついしかってしまうので、とても疲れました。

子供とお昼ごはんを食べた後、子供を学童に送り届け、自分は家に帰りましたが、その途中で近所の人と出会って立ち話になったり、買い物に行ったスーパーで買い物しながら子供の話をしたり、普段やりなれない事ばかりで疲れすぎて、布団に横になる気にもなれず、しばらくぼやーんと椅子に座ったまま動けませんでした。
そのあとはちょっとだけ、と思って布団に入ったら起きられなくなってしまい、主人からの電話で起こされ、あわてて足りないものの買い物に出かけたりしたので、ますます疲れて、夜になってから、寝なくてはいけないのに、布団に入るのが面倒な気さえしてきました。

木曜日は、普段より朝早くから起きているのですが、やっぱり体がしんどくて、気持ちもどんよりした感じで、洗濯だけをして、ほかのことに手を付ける気にもなれず、手足が冷えてとても寒い感じがするので、午前中はファンヒーターの前から動けませんでした。(布団に入って寝ていても、この頃とても手足が冷えて冷たくなっているので困っています)
お昼ごろになって、仕事のひと段落した主人からPCでメッセージが送られてきたので、「今日は寒いね」と伝えると「だからPCで遊んでいるんだね」と返され、「何もやる気になれないから、ただぼーっとしているだけ」と答えるのが精一杯でした。「寒くて出かけるのも億劫だ」と言っているのに「プールに行ってお風呂に入るとあったかいよ」とか「お昼がまだだったら、おいしいものを食べると元気が出るかもよ」などという返事が戻ってきます。
とてもしんどくて、家の風呂に入るのもためらっているのに、外出して風呂に行ったり、おいしいものを食べたりできないー、と叫びたいような気持ちで画面を見ていると自然と涙が流れていました。今すぐに実行できない事を言われるのはとても辛いです。しばらく泣かずに過ごせていたのに、毎日のように泣いてしまう自分に嫌気が差してきます。

食事のしたく程度の事がやっとできるようになり、スーパーに行っても、献立を考えたりするのに時間はかかりますが、立ち往生するようなことはなくなってきました。(まだウロウロしたり、買い忘れをしたりはあります)

実は、月曜日はあまりのしんどさに、朝、うっかりしてトレドミンを飲むのを忘れてしまいました。薬を飲むために食事をしたはずなのに、義務感のようなもので食事をしているために、薬を飲んだと思い込んだまま、布団にもぐりこんでしまったのです。夕方になって、急に不安になり、薬の数を数えると、トレドミンが1錠多い事に気がつき、その場で飲みました(夕方5時ごろ)先生のところで診ていただくようになって、薬の飲み忘れは初めてです。いつも飲み終えたときに薬の数を数えて確認しているのに、それすらできていなかったことに情けなくなりました。
翌日は、少し時間をずらして昼ごろにトレドミンを飲み、水曜日からは通常通り朝に飲むようにしています。
体調的には、夕方に飲んでしまった翌日の昼間が、比較的体が楽だったのですが、整形外科で注射をしてもらったせいもあると思うので、はっきり薬を飲む時間が変わったせいかどうかは分かりません。

自分でも、気持ちや体調の変化に波がありすぎて、ついていけていないところがあります。
しばらくはしんどくなるのでは、と思ってはいたのですが、あまりにもしんどいので、自分で自分をもてあまして、どうしていいか分からないような状態です。食欲もなく、食事も味気なくなってきていますし、またテレビや活字も邪魔に思えてきて、だんだん後退していってしまっているのでは、という不安もあります。
「仕事を辞める」ことに対して、自分の往生際の悪さにもあきれてしまいます。
自分で自分を貶めているようにも感じます。

仕事を休む前とは違うけれど、いま、また辛い時期に来ているのかもしれません。それに立ち向かうだけの気力も何もないだけなのかもしれません。
それでも、今の私には、ただ「しんどい」「つらい」としか言いようがありません。
1人でどこかに消えてしまいたい気持ちもわいてくることもあります。
しばらく、誰からも干渉されたくないような気持ちがします。
今の私はどうすればいいのでしょう。

今回もまとまりのない、長い文章を最後まで読んでくださってありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。

3月17日 chopper