「疲れた」と「しんどい」の違い

結局、薬をもらいに主治医のところへ。
「どうですか」とたずねられて「疲れました」と答える。
「いつもは『しんどい』という言葉を使いますが、今回は『疲れた』感じです。『しんどい』と『疲れた』はどう違うのか、自分ではよく分からないんですけど、とにかく疲れました」
そういうと先生は「それにしては表情はいい感じですけどねぇ。休みはどこかへ出かけたりしましたか?」と聞いてくださり、「いろんなことのあるお休みでした」といって手紙を読んでいただく。


「『しんどい』のは病気の症状ですよ。『疲れた』のは動いたから体が疲れているんです」と私の不思議を解いていってくださる。手紙を読んで、「まぁ、お子さんの事は薬の事とか色々あったけど、釣りに行ったりして楽しそうやったし、こんなに動けば疲れたでしょうねぇ」とねぎらってくださった。
「でもまぁ、こどもはこんなもんですよ」と笑っておられた。


「それよりも問題として気になるのは、最後のほうに書かれている『家事をしているところを家族に見られたくない』と言う点でしょうね。やっぱり仕事人間として生きてしまっている。家事だって立派な仕事ですから、堂々とやったらよろしい。まずは、それができるようになって、家事をすることに自信を持つことができるようになるのが1番の課題でしょうね。ずっと不思議に思っていたんですよ。どうして家に帰りたくないのかって。母親に対する思いとか、育ってきた環境とかもあるかもしれないし、『照れ』みたいなものもあるのかもしれないですけどね。口で言うのは簡単だけど、なかなか実行できるようになるのには時間もかかるでしょうし、大変だと思います。でも、それができるようになってから、仕事のことを考えていきましょう」


ひとつずつ浮き彫りにされていく私の心の問題点と、その解決方法。できるのか、できないのかわからないけど与えられていく課題。課題がだんだん具体的になってきて、私にもわかるようになってきた。先生から言われる事が理解できるようになってきた、ということは少しは前進できているってことかな?頭では理解できても、体が思うように動くとは限らないところがまたストレスであり、ジレンマなんだけど、そこは先生を信じてついていくしかない。