旦那にメッセで話をしておいたら、ものすごく早く帰ってきてくれて、なんとかギリギリの時間に診療所に入ることができた。さすがに雨のせいか、9番目とのこと。とてもしんどくてだるかったので、どこにも出かけず、メールしたり、本を読んだりして待っていた。
そうしたら、8時を過ぎるか過ぎないかの時間ぐらいになって、何となく動悸がするような感じが出てきた。特に要因は無さそうなのに、周囲からの圧迫感や雑音が気になるような感覚、手首を見るとドクドクと脈を打っている。動悸が始まっている証拠だ。測ってみると、まだ90を超えない程度だったので、我慢できるかな、と思っていた。
それからは待合室中の空気が不安の塊のようになって、自分を押し潰そうとしているような圧迫感、動悸もだんだんひどくなってきて、胸の辺りをきゅ〜っとひねり潰されそうな感じで、パニックのようなおかしくなりそうな感覚に始まり、小さな塊になってしまいそうな、団子虫のように丸まってしまいたいような、それでいてなんだか叫びたいような状態になってきて、待っているのが辛くなってきた。
8時半ごろ、ようやく呼ばれて診察室へ。
「今日はどうですか?」と聞いてくださる先生に、いま、自分に起こっている状態をそのまま伝えた。
先生は時計を見ながら
「今日の薬はまだ飲んでいないのなら、薬の効果が切れてくるころだと思うので、そのせいかもしれないですね。まだ許容量までいっていないので、こういうことが起こると思います。でも、まだ2週間で、これから薬が効き始めてくるので、このまま、この薬での治療を続けたいんですよね。そこは了解してもらえますか?」と。


そして、机の上の手紙を見て「今日は何か書いてこられているのですね。そちらをみせていただきましょうか」と手紙を受け取り、「拝見しますね」といつものように最後まで読んでくださった。
普段なら、先生が手紙を読んでいる様子を黙って見つめているのだけど、心臓をつかまれているかのような感覚に耐え切れず、それをこらえるのが精一杯で涙が出て仕方がなく、ずっと顔を覆ったままだった。


手紙を読み終えた先生は
「今回は、息子さんの事で、いろいろあってちょっと大変だったけど、息子さんに対してもちゃんと話を聞いて上げられて、担任の先生に対しても学校へ行って説明する事ができてよかったと思います。良く頑張ったと思いますよ。だから、このことは自信を持ってくださいね」とほめてくださった。
それから「感情の平坦化」についても触れられて、
「この問題は、この病気の典型的な症状なんです。どうしても起こってしまう問題だと思います。辛いと思うけど、ジェイゾロフトを開始して2週間たって、ようやくこれから薬の効果が発揮されてくるはずですから、効果が現れてきたら少しずつ意欲が出てきて、そうしたらそれと一緒に感情も戻ってきます。今日のところは同じお薬を出しておきますね」
とのことだった。先生いわく
ジェイゾロフトSSRIだけど、今までの薬と効きかたが少し違うような感じがありますね」とのこと。先生がそういわれるのだから、何人かの人がいろんな症状を訴えているのかもしれない。
少しでも早く薬の欲しかった私は、いつもの薬局に電話を入れてみたけど、誰も出なかったので、すぐ近くまで迎えに来てくれていた旦那の車に乗って帰宅して、すぐに薬を飲んだ。しばらくして、やっと症状も治まり、だんだん頭もはっきりしてきて、でも疲れていたので早めに寝た。