古巣

もともと「自律神経失調症」で傷病手当を受けたことがありました。
入籍はしたものの、「式を挙げるまでは実家で暮らせ」という親の命令に従って、平日は実家から仕事に通い、週末だけ新居で形だけの新婚生活を送る、という変則的な事をしていた時期でした。
「結婚したことにより生活が急変し、その変化に対応できずに体調を崩している」
みたいな理由だったと思いますが、式を挙げて新婚旅行から帰ってくるまで傷病手当をもらい、その後は旦那の扶養に入る、と言う形をとって退職しました。


そんなわけで、障害年金の初診証明を書いてもらうことができるかどうか、の相談に古巣である最初の職場に向かいました(元々精神科勤めだったのです)
精神科と内科を標榜する入院のないクリニックですが、患者数が半端ではないため、待ち時間も数時間単位のことがほとんどです。
今回、私は当時の主治医である理事長(当時院長)の診察を受けに行ったのですが、受付をしたのが11時前で、診察に呼ばれたのが3時半頃でした^^;


まだ元同僚も数名残っていたりして、同情されるのではないか、嘲笑されるのではないか、侮蔑されるのではないか、と言う不安や、ずっと通っている患者さんに見つけられて話しかけられるのではないか、といういいようのない心配などがあり、帽子を目深にかぶり、サングラスをかけてじっと下を向いている私はかえって変に映ったかもしれません。
それでも現場に残っていたのは私のことを心配してくれる人たちと、「あんた、ここで働いとったひとやろ。調子悪いん?」と気軽に声をかけてくる患者さんたちでした(働いていたのは15年ほど前までなのに、よく覚えておられるなぁ、と妙に感心してしまいましたが)


まあ、そんなこんなをしているうちに呼ばれて、診察室に入りました。
「ご無沙汰しています」と挨拶をしていすに腰掛けると「久しぶりやね。どうしたん、今日は?」と尋ねられた。
「実はうつ病になってしまいました」そう答えると「あんたが?いつから?きっかけは?」とさらに質問され、これまでの経緯を話しました。話しているうちに涙が止まらなくなり、泣きながら話すことになってしまいましたが、何とか障害年金の話にまでたどり着くことができました。
カルテには精神科病名があるので、初診日証明はもちろんのこと、そのごの診断書も書いていただけることとなり、とにかく書類を預けて帰ってきました。


診察が終わってからも涙が止まらず、何ともみっともない姿を元同僚にさらしてしまったのですが、支払いを終えて、クリニックを後にし、近くのベーカリーショップでアイスコーヒーを飲みながら頭を冷やしているうちに何となく「やることはやった」と言う気がしてスッキリしてきました。
書類ができるまでには1ヶ月ほどかかるし、それから現在の主治医と話をして現在の症状についての診断書も書いてもらって、なんてしていたら年内に終わるかどうかもわかりません。
診断書を提出したところで、受理されて認定されるかどうかもわからないのですから、自分のやるべき第1歩を踏み出せただけよしとしなくてはならないと思っています。


これから1週間、主治医はお盆休みで休診なので、今以上に具合が悪くならないことを願います。