穏やかな診察

ハローワークの帰りに心療内科に行ってきた。雨降りだからすいてるかな、と思ったら、誰もいなかったので、ちょっとびっくり。
すぐに呼ばれて、いつものように「今日はどうですか?」とたずねられ、「わりと気分がいいです」「仕事みたいな事をしたので、そのせいかと思いますが、調子は悪くないです」と言っていつものように手紙を読んでいただく。
今日は、読んでもらっている間も冷静でいられた。
「少し動きすぎかな、とも思うぐらいで、祖父がいない関係でピアノの練習時間が早くなっているので、それにあわせて食事の支度をするのが精一杯で、少しあせりもあると思います」
「『早くピアノの練習に行かせなければ』という焦りが、そのままその後も尾を引いて、『食べた食器も早く片付けてしまわなければ』という気持ちにつながっているみたいで、後片付けもさっさとしてしまわないと、と言う感じで用事ができているのですが、早く用事が終わっても寝つきが悪い事にはかわりがないので、少ししんどさもあります」
と、今の自分の気持ちも伝えた。


先生は「今回はよく動けていい感じみたいですね」と言ってくださった。
「きっかけが『仕事』なところが本当はあんまりよくないのでしょうけど」と答えると少し笑っておられたけれど「それでも、家の用事もできているところが今回は驚きました。今までにはなかったことですからね。それを多少なりとも片付けとか、家事がきちんとできていて、ご家族がその事を喜んでくれている。とてもいい状況だと思います」と喜んでもらえた。
「今回の事がきっかけで、家事に自信が持てるようになるとますますいいんですけどね、やっぱりまだ『家族に家事をする姿を見せたくない』という問題が残っている。まぁ、そのことについてはご自身でもまだまとまっていないようだから、ゆっくり考えていく事にして、今日はとても表情もいいし、無理のないようにやっていきましょう」とお墨付きもいただけた。


「例えば、主人が使ったコップを流しに持っていって『流しがきれいになっているね。頑張ってるね』といってくれたり、コロッケサンドを朝食に作ったら『毎日これがいい』と言われたりして、うれしいんですけど、やっぱりどこかで『できて当たり前』と言う気持ちが働いてしまうんです」
と話すと
「その『当たり前』のことを他の皆さんは『当たり前でなく』プライドを持ってやっていて評価されない事に不満をもっていたりするわけで、それが家庭不和につながることもあるんですよね。だけどあなたの場合、仕事中心にやってきたわりには、不思議なぐらいいい雰囲気(の家庭)を保ってきている。今のまま、息子さんともいい関わりを持っていけばいいと思いますよ」との評価を頂いた。


「きっかけは『仕事』でしたけど、たった2日間とはいえ働いてみて、自分に体力がなくなっていることもわかったし、まずはきちんと病気を治して体力を取り戻さないといけないかな、と考えさせられました。それに、骨量が少なくなっているのも寝てばっかりいたせいかな、とも思います」
「ただ、このまま突っ走ってしまったら、と言う気持ちもあります」
と言うと、
「少し、ご自分の状況を受け入れられるようになってきたのかもしれないですね」と言っていただけた。


寝つきが悪いことについては
「今までがかなり過眠状態だったので、睡眠がまだ安定していないんだと思いますね。強い薬を出せば眠れないこともないですけど、また過眠に戻ってしまうことも考えられるしねぇ」とおっしゃるので、
「薬が変更になって起きられなくなったら、朝、子供の世話ができなくなるのは困る」と言うと
「それもそうですね」と。
「眠れなくてもしばらくはこのまま様子を見ておいてもいいと言う事ですか」と尋ねると
「そうですね。しばらくすれば睡眠も安定してくると思いますから、このままの状態で様子を見ましょう」という返事が返ってきたので、眠たいときには寝て調節すればいいか、と思うことにした。


この状態がどこまで保てるかわからないけれど、少し自分のペースがつかめるようになるまで様子を見る事になりそうです。