よく頑張った

金曜日、日記を書いてたら、だんだん悲しくなってきて、涙が止まらなくなった。
翌日には実習に行かないといけないのに、このまま連休を迎えるのが怖くなって、12時を少し過ぎていたけど、心療内科に電話を入れた。夕方まで待てる自信がなかった。1分でも早く、先生に今の状態を聞いてもらいたかった。タクシーを飛ばせば、10分ぐらいの遅刻で済みそうだけど、診てもらえるだろうか・・・・・
電話をしていても、声も出ず、涙が出そうになるのをこらえてお願いした。連休前で込み合っていたようで、
「今から来てもらっても23人待ちで、かなり待ち時間が長くなりますが」とやや迷惑そうな声が。
それでも診てもらいたい、と申し出ると「じゃあなるべく早くお越しください」ということで、自分にできる限りの力を振り絞って家を出た。バスに乗って、電車に乗り換える、なんてことはできそうになかったのでタクシーを飛ばして心療内科へ。ちょうど10分ぐらいの遅刻だった。たくさんの人が座っている。何人待っているかもわからない。気分も悪く、ぐったりと柱に寄りかかるようにして座って待った。


ほぼ日手帳を取り出してみてもあまり筆も進まず、本を読んでも頭に入らず。ネットを見ても、代わり映えせず、ときどき無性に悲しくなって、ぽろっと涙が出るのをぬぐいながらひたすら待った。あとからあとから人が入ってきて、みなさん順番待ちをして外から戻ってこられる人たちなのだけど、こんな込み合っているときに、遅れてやってきた自分がものすごくご迷惑をかけているような気持ちになってしまい、また泣く。どうしようもなくて席を移動して、人から見えないほうに座ってまた待つ。待合室は結構静かで、ゆったりした音楽が流れているのと、時間を知らせる時計の音楽が聞こえる程度なのだけど、それにも耐えられなくなってくる。


当然最後になって、やっと診察室に入ったときには、もう声も出せないぐらいに弱っていた。先生にご挨拶と遅くに来た事の謝罪をしたが、聞こえていたかどうかもわからない。
「今日はどうですか?」と尋ねられて、待っている間、今の自分の状態をどうやって表現したらいいのかを考えていたけど、うまくまとめることができず、結局「とてもしんどいです」というしかなかった。
周囲の雑音がとても気になることで
「もう、音のない世界にいきたいんです」といって泣いてしまった。
やっと天気のいい日が続いたので、家の空気の入れ替えをしようと窓を開けると、いろんな声や音が聞こえてくる。その中に、飼い犬をしかる声が聞こえてくるのだけれども、ものすごい罵りようで、アホ犬だのボケ犬だのカス犬だのという罵声が自分に向けられているようで、とても辛い事、裏から聞こえてくる子供の泣き声がなかなかやまなくて、それにも閉口していて辛い事を話した。
薬がジェイゾロフトに替わってから、頭痛もなくなり、目だった胃腸障害もなく、昼間の眠気も少なくて、体調面では調子がいいはずなのに、気持ちがとてもしんどくてついてこず、何もできない自分が悲しいこと、生きている実感がわいてこない事を話し、夫が買ってきた本も見せた。
先生は本については
「漫画で書いてあるんですね。とてもいいんじゃないですか」と楽しげに見ておられたが、
「家族がこうやって、自分のことを理解してくれようとしているのに・・・・・」といったところで私の言葉を遮り、
「そのことで『迷惑をかけてしまっている』と考えてはいけませんよ。家族や周囲の人がそんな風にあなたのことを思ってくれるのは、あなた自身が今までそういう人間関係を築き上げてきたからなんです。あなたが自分でやってきたことの結果なのですから、悪い方向に考える必要はなく、自信を持っていいことなんです。どうしても自分に対するマイナスの過大評価、というのがうつ病の典型的な症状ですが、『これは自分の悪いくせだ。いい方向に考えよう』というくせをつけられるように発想の転換ができなくてはだめなんですよ」
と、これまで何度もいわれてきたことを繰り返しておっしゃる。
そして
「夏休みが終わって、息子さんは学校にいき、ご主人は会社に行く、という日常が戻ってきて、何となく今までより1人でいる時間が多くなって、寂しいような不安になることは主婦の人にはよく見られるこことです。だから、今の状態は特別な事じゃなくて、誰にでも起こりえる、ごく一般的な症状なので、そんなに心配しなくても大丈夫。でも、今の状態を放っておくわけにはいかないので、治療は強化します。身体症状は悪くないようなので、ジェイゾロフトは50mgのままで様子を見て、アビリットという薬を追加で出します。これは胃薬だけど、神経を安定させる作用も持ち合わせています。これを朝夕2回、飲むようにしてみてください。副作用としては、食欲が出やすいので、食べ過ぎに注意してくださいね。それと、女性の場合は生理が止まってしまう事もあるので、ちょっと困るかもしれないけど、やめればまた元に戻りますからね」
とアビリット50mgが朝夕2回で追加になった。
血圧を測るときになって
「よく考えたら、この夏頑張ったもんね〜。台湾まで行ったし。今考えたらよく行ってきたよね。だから反動がきてるんだと思いますよ」
といってくださったときにはまた涙が出た。
「夏に頑張った反動からきてると思うから、心配しなくても大丈夫だと思うけど、元気が出てきてもしばらくは無理しないでゆっくりしておくようにね」
といっていただいて診察は終了。診察を終えて、会計を終え、もらった薬は夕方まで待たずにすぐ飲んでいいのかを確認してもらって、帰るころには3時。本当に先生に感謝。


そして、そんな私をいつも「はたから見てたらとてもうまく行っているように見えるよ」と時には言い合いみたいになったりもするけど、心から私を心配して、励ましてくれる薬局のF先生にも感謝。


家事ができなくても、私をいたわってくれて文句を言わないパパと息子にも心から感謝。


いつまでたっても、なかなか成長できない自分が悲しい。みなさん、本当にごめんなさい。