「自動思考のまとめ」をもらう

気がつけば朝まで子供と一緒に寝ていて、ふと目がさめたら既に6時半ごろ。
今日は遠足だったので弁当作りの為に起きる。メニューだけは組み立ててあったので、息子が起きてくるまでに全部出来上がる。とりあえず昨日の残り物のロールキャベツとごはんを食べた子供を学校へ送り出し、しばらくの間、ぼんやり過ごす。昨日食べた食器を食洗機に入れてスイッチ入れたら、もう我慢できず寝る。佐川の荷物が届いて、また寝る。
結局ギリギリまで寝ていて、何の準備もできないまま、とりあえずファイルに傷病手当の用紙と任意継続保険の振込用紙、先生へのお手紙を突っ込んで家を飛び出す。バスに間に合わなかったので、タクシーで行くが、もうほんとにギリギリの時間。「10番目」といわれたので、とりあえず、手紙を入れる封筒を買いに出る。近いほうのファミマにはB5用の封筒しかなかったので、遠いほうのファミマへ足を運ぶとちゃんとA4サイズ用の封筒があってよかった。
その後、診療所に戻って、まず傷病手当の用紙に名前と期間を記入。それからもう1度手紙を読み返して点検。のつもりが読んでいるうちにまた悲しくなって辛くなってきた。それでも何とか手紙を封筒に入れて、雑誌を手に取り、めくっていたけどまったく頭に入ってこない。だんだんめくるのも面倒になって最後の2人ぐらいになってからは目を閉じて柱に寄りかかっていた。


最後になって診察室に呼ばれる。挨拶をして入るけれど、もう何をどうしていいのかわからなくならないうちに、と傷病手当の用紙とお手紙をお渡しする。渡したあと、ものも言わずにファイルをかばんにしまう私に「拝見しますね」といつものように声をかけてくださる先生。
もうしんどくてだるくて、ドサッと座りたくなるような気持ちを抑えて静かに席に着く。
最後まで目を通し終わった先生は、少し黙って何か考えておられるようだったけれど、
「思考が完全に典型的なうつ症状のものになってしまっていますね」
とおっしゃった。その言葉を聞いて、涙がぽろっと出た。
「ご主人も本当によく理解してくれていて、いい旦那さんですよね。でも、その事もつらいんですよね」
「家族に恵まれているのに、かえってそのことが重くのしかかって辛い思いをしているんですねぇ」
と私の気持ちを肯定してくださる。それだけで少し楽になる。
「家族が同じことを言うんです」という話をした。
「息子も主人も、私と寝るじゃないですか。それで、必ずどちらも私より先に布団に入ることがほとんどなんですが、そのときに『おやすみ。先に寝るからね。早く来てね』というんです」
それを聞いた先生は、いつもなら「自信を持っていいことだと思いますよ」というような言い方をされるのに、今回は「それは自信を持ちなさい」とおっしゃった。
「そんなふうにいい家族関係を築く事ができているのは、家族の理解もあるけれど、あなたが作ってきた家庭がうまくいっている証拠ですよ」
「仕事して、家庭を持って、子育てをして、こんなにいい家庭を築く事ができていることに自信を持ちなさい」
そんな風に言って下さった。
そして、息子が全身余すことなく全部を私の身に預けてくること、その際に、アビリットのせいで胸が張っているので圧迫されると痛む事などを話すと
「息子さんは今までの分を取り戻しているんですよ。そんなん、今のうちだけやから好きなだけ甘えさせて、いちゃいちゃベタベタしといたらよろしい。そのうち、中学生ぐらいになったらもう振り向いてもくれなくなりますから、今のうち、今のうち」
と笑い
「アビリットで胸が張ったり、乳汁分泌があることは珍しくありませんが、搾ったりしないようにね。乳汁分泌があるとどうしても乳腺炎みたいな状態になりやすいですからね。赤くはれたりとかはしてないよね?」
と確認してくださった(思い出して今見たら、しっかり乳汁分泌してるよ〜)
そして、いつものように血圧を測りながら
「うつのときに陥りやすい思考についてまとめたものがあります。といっても私がまとめたものじゃなくて、ベックという人が書いたものですけどね。それのコピーを今日渡すから、いろんなことを考えたとき、それを眺めて、自分がどこに当てはまるかを考えるようにしてみてください。まぁ、認知療法みたいなものだけど、その話をしたことはあったかな?」
認知療法の話に話題が進んだので
「ちゃんとお話を伺ったことはないです」と答えると
「きちんとやろうとすると、とても大変だから、まずは今日渡すコピーを読んで、自分を振り返る事をして見て。きっと役に立つと思いますから」
ということで、今回も投薬に変更はなく、認知療法をほんの少し、かじってみる感じになった。
もらったコピーを持って帰って旦那に見せたら
「このままだと見にくいから、PCでうちなおしたらどう?そのほうがきっと見やすくなるし、理解もできるようになるよ」といわれた。そうかもしれない。気が向いたときにやってみよう。